ライオンさんのペット
少し休もうと、その公園の丁度中ほどにあるベンチに腰をかけた。


その際に、スカートのポケットに仕舞った手紙が、くしゃりと音をたてる。



「お母さん…」






会いたい…






でも、そんな我が儘言えない。


今の私は、和雅さんのペット。


それに、どこへ行こうと、私の帰る家はあそこしかないのは分かってる。



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