ライオンさんのペット
身を捩り、拘束を振りほどこうとするけれど、大人の男性の力に敵うはずもない。


「暴れないで下さい。危害を加えるつもりはありません。」


そんなことを言われたって、信用出来るわけない!


暴れる体をいとも簡単に持ち上げられ地面から足が離れると、このまま連れていかれてしまうのかと絶望感が全身に走った。




誰か…



助けて…






「瑠唯!」


声のした方に視線を向ければ、公園の入口に和雅さんの姿があった。

今まで見たことのない焦った表情で。


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