ライオンさんのペット
そうだよね~
そんな事がない限り律子と同じクラスになるはずがないもの。



1年の中間期末試験も全て1位で、相変わらず頭の良さは健在なのだから、別々のクラスになるのは目に見えている。



でも、それが律子にとって本来あるべき場所なのだから、悲しむべきではない…



それでも…



会えなくなるわけじゃないけど凄く寂しい…




「そうか。明日から学校への送迎は藍沢がする。
学校が終わったら正面玄関で待っていろ。」




「えっ!良いですよ!電車で通えますから!」




明日のために携帯で学校への行き方を調べたら、いくつか乗り継ぎをしなければならなくて時間は掛かるけど、わざわざ送迎してもらう程のものでもないし…




「ペットは一人で出歩かないだろう。
これからは学校だけでなく外出する時は必ず人を付ける。いいな。」




一部の猫は一人で出歩いてますけど…



と、反論しようとした時、藍沢さんのあの言葉を思い出した。





『瑠唯様の格好や品位・行動は和雅様の評価にも繋がってきますから、心に留めておいて下さい。』






このまま説得出来たとしても、電車で通うのは和雅さんの評価を落とすかも…


端から見たら自分は車を使って、預かっている子は電車で通わせている心無い人って思われかねないよね。



「はい…分かりました…」



私は、全ての気持ちを飲み込んだ。


きっとこれが、ペットとして私がしなければならないことなんだ…









それから食事を終えた私は屋敷に戻され、和雅さんは仕事へと向かった。


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