ライオンさんのペット
私は急いで電話を切ると和雅さんにぎこちなくニッコリ微笑んだ。




「和雅さん…どうしたんですか?」


「誰と話していた。」




なぜか声も明らかに不機嫌だ。




「友達です。心配して連絡してきてくれたんです。」




友達と聞いて、見るからに和雅さんの雰囲気が和らいだ。



「あの…私に何かご用ですか?」



だってこの時間に来るってことは"あれ"だよね…





私は恐る恐る和雅さんに聞いてみたが…


「明日、学校には何時までに行くのか聞きにきた。」


それは予想とは反する解答だった。





な、なんだ…
変に身構えちゃたよ…


私は密かに胸を撫で下ろした。




えっと…学校は8時半までに行けば良いけど…
試験前に学校で少し勉強したいし…




「明日は7時までに行きたいです。」



「そうか、なら藍沢に伝えておこう。」



「ありがとうございます。」



「それから、俺も一緒に出る。
明日だけじゃなくこれからはずっとだ。」





えっ!?ずっとですか!?




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