真面目くんがネクタイを緩めるとき



「ねーね、梶くんー

無視は良く無いと思うなぁ~」


私は今日も梶の机の前で話かける。


ちょっと甘ったるい声を出して。


すると梶はガタンと椅子から立ちはじめ


教室から出て行った。


「また、無視したわね

どこいくつもりよ」


わたしはそっと梶の後をつけることにした。


隠れながら後を追うと、階段を登り、ずっと奥まで歩いていく。


そして、着いたのは図書室だった。


うわぁ~!本当真面目くん。

図書室なんか来た事無いんだけど


見渡す限り、人は誰も居なかった


そりゃそうだ。

図書室は教室から随分離れていて


本当に真面目な人じゃなきゃ

こんな所来る気がしないだろう。








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