真面目くんがネクタイを緩めるとき
「聞くな、つってんだよ。」
いつもより低く響きわたる声。
その声に私は、びくっとなった。
きっとまだ引きずってるんだ……。
でもしょうがないじゃん。
迷惑だって、不愉快だって言われたって
梶の事……好きなんだから。
好きな人の事は知りたいって
そう思っちゃうんだもん。
私が俯いていると梶はさらに冷たく言った。
「また、泣くんですか?
僕、好きじゃないんですよ。
すぐ泣く女子、
それで許されるっ思ってるから
本当ウザいです」
なにそれ……。
私はそんなことしてないっ!