真面目くんがネクタイを緩めるとき


頭を机に伏せると

ガラっー。

突然扉が空いた。


伏せていた顔を勢いよくあげると


「もう閉めるので出てください」


そう言って鍵をポケットから出す警備員さん


梶ではなかった。


時計を見ると、もう18時で


来なかった……。

分かってはいたけど、

その事実が私を落ち込ませた。


もう嫌だ。

こんな思いするくらいだったら恋なんて

しなければ良かった。
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