真面目くんがネクタイを緩めるとき
ぼーっとした頭のまま、
目を開けるとやっぱりそこには誰かいて
うっすらと目に映ったのは
梶……?
しかし、
梶は私から遠ざかっていく
「待って!何で行っちゃうの!」
私があわてて梶の手を引くと、梶は立ち止まって言った。
「来ないって気づきませんか?
待ってるなんて、バカなんじゃないですか?」
それはいつも通りの梶だった。
「でも……、
来てくれたじゃん」
来ないって思った。
だけど、今梶は確かにここにいる。