真面目くんがネクタイを緩めるとき
せっかく来てくれたのに
何自分のイライラを梶にぶつけてるんだろう……。
最悪だ……。
私はしばらくそこにうずくまっていた。
梶は私の事、考えてそうしてくれたのに
私は何も言えなくて、そのくせ勝手に嫌になって。
本当に好きだったら
そうやって女子達に言えば良かったのに
何も言えないくせして機嫌だけは悪くなる
そんなのわがままだ。
私はまた、教室に戻った
梶の席は相変わらず女子達に囲まれていて
その中でしれっと座っている。
私は女子達の集団に歩いていき
「梶っ……。」
そう呼んだ。