真面目くんがネクタイを緩めるとき


私達が席に座るとブザーが鳴り、スクリーンに映し出された。

セリフのない静かな環境でキラキラと光る星は

言い表せないくらいの綺麗さで


私は見惚れていた。


ーー
ーーー。



「綺麗だった……」

映画よりは短い上映時間。

それでも私は映画以上に満足していた。


すると、梶は

「良かったです」

と言った後、少しだけ拗ねて

「もう少し僕の事見てくれても

良かったですけどね」

そう小さな声で言った。


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