真面目くんがネクタイを緩めるとき
私はあんなに悩んだのに
やっぱり私じゃ、彼の生活リズムを崩す事は出来ないんだと考えると
それが悔しくてしかたがない。
その時、
「胡桃〜この前の話の件なんだけどさ」
美影がやって来て
「やっぱり悪いからやめよう」
そう言った。
「何言ってるの!行くよ!」
私が強くそう言うと
「だって梶が……」
と言って梶を見た。
私も一緒に梶を見ると、
いつも通りの余裕な表情の梶にムカついた。
ちょっとは余裕無くなればいい。
そんな事を思って
「全然平気だよ!」
と答える。