真面目くんがネクタイを緩めるとき


「ふふっ」

「何笑ってるんですか?」

私の漏れた笑いに梶が問いかける。

「だって梶と手繋いでるなんて

なんか変な感じ」

「じゃあ、こんな事するのはもっと変な感じですね」


梶はそう言って私にキスをした。


全く……もう。

本当に

堕とそうとしていたあの時からは想像も出来ないね


まさか、自分の方が堕ちちゃうなんてさ。

駅に着き、そのまま私達はわかれた。


しかし

「あっ!!」

楽しすぎて、佐倉のことを言うのを忘れてしまった。


どうしよう……。


「まあ、明日言えば大丈夫だよね?」


ピリリリリー。



【着信:佐倉】


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