真面目くんがネクタイを緩めるとき


日本とアメリカの距離がどれくらいとか

時差は何時間とか

どういう大学なのかとか


考える事はたくさんあるのに


何も考える事は出来なかった。


ただ、

梶は私に何も言わなかった。

気づかなかったらきっと、


何も言わずに向こうに行ってしまっていたんだ、という事と


もしかしたら梶にとって私はそんなに大事じゃ無かったのかもしれない。

梶の人生に関わるほど、重要な人物じゃなかったんだって

だったら今までの梶は何だったんだろう


すべて嘘だったのか。


という疑問が頭を支配していた


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