真面目くんがネクタイを緩めるとき
「はぁ……。
もういいですよ。無理にとめなくて
鳴かせるのはけっこう好きですからね」
字違うし……。
「変態じゃん」
私は、涙目で梶を睨む。
だけど、包まれた体が温かかった。
なぜだか梶の腕の中は、不思議なくらい安心しちゃって
めちゃムカつくけど
こんな事、本当は言いたくないけど
スッキリしたのは確かだから
「ありがと」
私は目を反らしてそう言った。
すると、梶は私の態度を見て
「全く、本当素直じゃないですね
だけど、僕は素を見せてくれたあなたの方が好きですけどね」
そう言って笑った。