真面目くんがネクタイを緩めるとき
「私、佐倉くんが好きなんだ」
照れながら言うその子の表情を見て
ただ単純に羨ましいと思った。
私も好きな人が出来たらそんな顔をしたりするんだろうか
それに、それ以上に嬉しかったことがある。
それは、
自分の仲のいい友達が好きな人を教えてくれたってこと
友達との距離がまた一歩と、近付けた気がして
「頑張って!応援する!」
私は心の底からそう思った。
しかし、数日後
それは最悪の生活へと変化していくことになった。
「俺、大塚の事が好きなんだ」
やめてよ、佐倉くん
放課後に屋上に呼び出された私は佐倉くんに告白された。