真面目くんがネクタイを緩めるとき
「言っとくけどね!
未来は勝手に決められないの!
もう現れないなんてわかんないじゃない」
なぜだかムキになってしまって、そんなことを言うと
梶は真剣な表情で
「じゃあ、あなたが変わりになってくれるんですか?」
そう言った。
どっきん……。
心臓が早く音をたてはじめる
今まで見たことがないその、真剣な表情が
私を捉えて離さない。
「い、いいわよ。やってやるわ
そのうちあんたは私に敬語を使わなくなる!
それで私に好きだ、付き合ってくれって
絶対にそう言うんだから!」