【続】好きって言うまで離さねぇ。
「あ、藍河さん!」
その日の夕方、ノートを買うために本屋へ来ていた俺を誰かが呼び止めた。
「……果世ちゃん?」
北川高校の制服に身を包んでいる果世ちゃん。
果世ちゃんだったら、侑梨の様子を知ってるかもしれない。
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いい?」
「侑梨のこと、ですよね?」
「……っ」
「藍河さんが私に聞くことなんて侑梨のことしかないじゃないですか」
そう言ってから、ふふっと笑う果世ちゃん。
まぁ、その通りだな。