【続】好きって言うまで離さねぇ。



「果世ちゃんありがとう!」


俺はそれだけ言ってから、本屋を飛び出した。


本来の目的であるノートを買うことも忘れて、侑梨の家へ走った。



俺が真宏達と遊んだ日に、侑梨はきっと夕食を作って待ってくれてたんだ。


それなのに、俺は……



悔しさを振り払うようにスピードを上げて家へ帰った。










「侑梨、まだ帰ってきてないんですか?」


俺の言葉に、坂井さんが首をたてに振った。



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