【続】好きって言うまで離さねぇ。
「果世様のお車で本屋に行くと言って……私は任せて帰ってきたのですが…」
果世ちゃんは本屋にいたけど、あの様子じゃ1人だった。
じゃあ、侑梨は……?
「それ、おかしいですよ」
「何がでしょうか……?」
不安げに眉を寄せる坂井さん。
「とにかく、俺は侑梨を探してきます。坂井さんは家にいてください」
俺はそれだけ言って、すぐに家を飛び出した。
何でもっと早く行動しなかったんだよ……
そんな自分に、どうしようもなく腹が立つ。
侑梨に何かあってからじゃ、遅いんだ。