【続】好きって言うまで離さねぇ。



「何かあったんだ?豊橋ちゃんって分かりやすいよな」


頭のいい成宮くんは、たぶん勘も鋭い。

見透かされるように見つめられて私は「ゔ」と声をもらした。



「べ、別に何でもないよ」

「ウソだろ」

「ウソなんかじゃない」


私は気まずくなって桜の木へ視線を移した。



「………彼氏絡み?」


成宮くんもベンチに座った。

思わずドキッと心臓が跳ねた。



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