【続】好きって言うまで離さねぇ。
✿愛される実感 -侑梨Side-
「バットはこう持って…」
「う、うん」
「足は閉じるなよ」
「は、はい」
冬哉がバッティングのフォームを教えてくれるのはいいんだけど…
私はさっきから噛んでばっかり。
それもそのはず。
だって……
「ち、近くない?」
「近くねぇよ。こうしないと教えにくいだろ」
私の後ろから抱き締めるように、バットを握っている冬哉。
手や腕や胸板や、とにかくいろんなところが触れていて。