【続】好きって言うまで離さねぇ。
「うわぁ!ホームランだよ!」
「ホームラン?…なわけねぇよ」
私は首を横に振りながら、向こう側の上の方を指差した。
“ホームラン”って、書いてある的があるんだ。
あれに当たったの、見たもん。
「あれに当たったのか?」
コクンと頷いた瞬間、グイッと手を引かれて抱き締められた。
「と、冬哉……っ」
「侑梨すげぇな!ホームランだって!」
私の頭をポンポンと撫でたあと、すぐに離れた。