【続】好きって言うまで離さねぇ。
────…いよいよ卒業式本番。
結局、冬哉が言いたいことはよく分からなかった。
後で聞かなくちゃ──…
「泣き顔ひどいと思うから、泣くの我慢しようかな~…」
卒業生の入場を待っている時間、
私のちょうど真後ろに座っている果世に話し掛けた。
「え~?何言ってんの。侑梨は何しても可愛いって」
「いや、ありえないから」
呆れたようにそう言う果世に、私は即座に否定の言葉を発した。