【続】好きって言うまで離さねぇ。
「あのー…侑梨様、冬哉様。学校に到着いたしました」
運転手である坂井[サカイ]が控えめに口を開いた。
……う、うわぁぁ――っ!!
ここ車内なこと忘れてた!
……は、恥ずかしいっ!
火照って熱い頬を押さえながら、冬哉の様子をチラッと見る。
「坂井さん、いつもありがとうございます」
王子様のようなスマイルを浮かべ
既にドアを開けようとしていた。
なっ!
平然とした態度が気に食わん!