【続】好きって言うまで離さねぇ。
「ちょ、冬哉っ!……あっ、坂井ありがとう!」
私も慌てて車から下りる。
もーっ…置いていかれてる!
「3年の教室は4階なんだからな?俺が遅刻するっつーの」
そう文句を言ってきた冬哉だけど
なんだかんだ足を止めて待っていてくれたみたい。
「でも待っててくれ──…」
「ほら急げ」
私に話させる気は全くないようで
すぐさま下足場へ向かう冬哉。
……でも手を握ってくれたんだ。