【続】好きって言うまで離さねぇ。



「じゃあ、また昼に迎えに行くからな」


冬哉はそう言って微笑んだ後、階段を上って行った。


昼休みは一緒にお弁当を食べるようになった私達。

冬哉はあと少しの高校生活だし……なるべく一緒にいたいから。



「侑梨、おはよー!」


私が教室へ入るとすぐ声を掛けてくれるのは菱田果世[ヒシダカヨ]

幼稚園から一緒にいる。

とっても美人さん。


「果世、おはよー!ね、今日から卒業式の練習あるよね?」


私は机に鞄を置いて果世の方へ身体を向ける。

私達の席は、嬉しいことに前後なんだ。



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