止まない雨はない
さっき選んだワンピースに着替えて髪を整えて…

化粧は・・・


私は引き出しから一本の口紅を取り出した。

それはかおりちゃんから昨年の誕生日にもらったもの。

とってもきれいな桜色の口紅。

もらった時、きれいになりたいって思ったら使ってって言われたっけ…



私は、それを出し唇に乗せた。

鏡の前で少しの間時間が止まっていたように感じる…

私は、時計を見てハッとした。

待ち合わせ場所までの移動時間を考えると時間はぎりぎりだから。

かばんをもち私は急いだ。



『行ってきます。』



玄関口で言うだけ言って、そのまま後にした。

< 116 / 197 >

この作品をシェア

pagetop