止まない雨はない
気がついた時は、自分の部屋のベットの上だった。

兄も母もその事には触れようとしなかった。
それから、私は男性と付き合うことはなくなった。

友人からは不思議に思われていたけど…本当の事を言うことはできなかった。
私も気を失っているときになにがあったのかは分からないけど。


怖かった記憶のみが残って、詳しいことが分からないことが怖いけど聞けない


そして、私は日本から逃げるように高校はイギリスの学校に入学した。

私が男の人が怖いって知っているのは家族の他はかおりちゃんだけ。


かおりちゃんに話したのは、私。
私が、就職をした時だった。

私がこの話をした時、かおりちゃんの口から出た言葉は今でも覚えている。


「それは男じゃない。」


そのあと、色々といわれたけど、良く覚えていない。

今でもその言葉だけは良く覚えている。
かおりちゃんは私に同情することも、一緒に泣くこともなく…
とても強い目で私を見て言ったのだ。

強くて、そして優しいかおりちゃんにはお世話になりっぱなしだ。
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