止まない雨はない
「  そうか。ゆうはなんて言ってんだ。
 あいつが男と二人で会うなんて、ありえないだろう。」



「それは、ゆうちゃんが前を向き始めたからよ。」


「恭哉…まさかゆうに何かしたのか?
 あいつは…あいつは…
 もう傷つかせたくないんだ。これ以上辛い思いをすることはないんだ。」



浩介の言葉は何かに耐え、絞り出すような声だった


少し間が空いて…
今日の出来事を話すことにした。


俺が彼女の様子を交えて話し終えると、浩介は俺をグーで殴った。


「お前の今までの付けが回ってきたんだ。
 そんなことにゆうを巻き込むな。
 かおりが言っていたように前を向いて歩きだしたあいつに辛い思いをさせるな。


 恭哉…ゆうに近づくな。」



頭を殴られたように頭がぼっとする…

しかし、これだけは俺も譲れない。
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