止まない雨はない
30分後…賢吾が扉から出てきた。


「恭哉…まずは心配いらない。
 お前が心配していた薬なども何もないようだ。
 本当に意識が低下して気を失ってしまっただけのようだ…
 ただし…」


「どういうことなんだ?説明してくれ。」


「恭哉、先に聞いておく。
 彼女との関係は?」


「・・・俺が惚れている人だ。
 彼女が受け入れてくれるならば、将来俺の妻になる人だ」


俺は、嘘をつかない。彼女に向けてだけでなく、彼女に関わることすべてにおいて…
それは俺が決めていることだから…


「そうか…
内容は言えない。
 お前も弁護士なら分かるだろ。守秘義務だ。」


もちろん、俺にだってそれくらいのこと分かっている。

分かっているが、彼女に関わることになると、それすらも分からなくなるようだ。
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