止まない雨はない
かおりちゃんに話をした週末・・・

私は恭哉さんのお部屋にいた。


この頃、週末は恭哉さんのお部屋にお泊りをさせてもらったりすることが多くなっていた。

一緒のベットで寝ても、恭哉さんは私を抱きしめて、キスをするだけ・・・


今日もいつもと同じ。

「ゆり・・・おやすみ」


でも、私は本当の意味で恭哉さんのすべてを知りたい。

意を決して私は恭哉さんに話しかけた・・・



『きょうやさん・・・私たち結婚するんですよね?』

「ああ、もちろんだよ。
 俺にはゆりしかいないから」

『だったら・・・だったら、私のすべてを好きになってください。』

私はそれを言うのが精いっぱいで、恭哉さんの胸に抱きついていた。



「ゆり・・・・それはどういう?


『わっわたしの・・・はじめてを・・・えっと・・・そのもらってく・・・』


私はくださいと続けたかったけど、それはかなわなかった。

恭哉さんが深い口づけをしたから・・・


「ゆり、ドキドキしただろ。そんなこというの・・・
 ごめんな。女のゆりからそんなことを言わせて・・・


 ・・・・俺にゆりのすべてを見せて
 そして、俺にゆりのすべてをくれないか? 」




『  はい』



< 194 / 197 >

この作品をシェア

pagetop