止まない雨はない
三時を過ぎたころ、課長に私は呼ばれた。
「笠原さん。お使い頼めるかな。


 この書類なんだけど、直接担当の多田さんに届けてもらえる?」

多田さんとは何度かやりとりもしてるし、顔も覚えているから安心。


『はい。いいですよ。
 多田さんに電話入れといてください。すぐに出かけますから』


多田さんの会社はここから歩いて15分くらいの所にある。
私は机を簡単に整理して、書類片手に出かけた。

< 46 / 197 >

この作品をシェア

pagetop