その羽で、
「はあ……?」


「その羽で、行けるとこまで行ってみりゃあいい」


「…………。」



ああ、なるほど。


意味が分かった途端、自然と顔の筋肉がゆるんだ。



俺は【羽須美 狩人】(はすみ かりゅうど)。


俺の名前には、【羽】がある。



ああ、そうだよな。



あいつ(イヴ)に頼まれたから守るんじゃなくて、俺が守りたいから守るのか。


俺が初めてイヴに会ったとき、あいつを助けたいと思ったのは、俺自身の気持ちだ。


だったら、その気持ちを信じりゃあいいだけの話。

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