ポチ先輩の裏の顔。
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「…はぁ…」
授業中。
ジッ…と壊れたキーホルダーを見つめる。
それはポチ先輩にもらったキーホルダーで。
「元に……戻らないよね……」
無惨にもイルカの形をしていたキーホルダーは破片がいくつも散らばりイルカの形には到底見えないほど割れていた。
…せっかくもらったのに…。
するとトントンと方肩をつつかれる。
「…おい。沙帆?」
「えっ、な、なに?翔太」
ボーッ…と壊れたキーホルダーを眺め
ていた私は慌てて後ろを向いた。
「…いや、授業終わったけど」
「えっ…」
周りのみんなはワイワイしゃべっており、気づけば休み時間だった。
「謝ってもらえた?」
と翔太が訪ねてきた。
多分田中さんたちのことだろう。
「うん。ちゃんと反省してたし、もういいや。ありがとね」
「いいって。
…そのキーホルダーは?」
私がキーホルダーを握り閉めているを指差す。
「…ポ…チ先輩からもらったもの…」