ポチ先輩の裏の顔。








教室に帰ろうとしたとき






「あっ…」





私は足を止めてしまった。






「…ポチ先輩……」





竜也先輩と笑って歩くポチ先輩が目の前から歩いてきた。



…ほんっと運悪いよ…。





目の前には迫ってくるポチ先輩。




ああ、
こんなに近くで姿を見るのも久しぶりだよ。
いつも部活をしてる姿をたまに遠くから見かけていたくらい。



ポチ先輩が歩いてくると同時に距離が近くなる。







…ねぇ。

どうして。

こっちを見ずに、

私のことを気づかないふりしてるの……?





「…っ…」





横を通りすぎる瞬間。





ポチ先輩は私のことなんてチラリともみずもせずに竜也先輩と笑って通りすぎていった。






…私、

ポチ先輩に嫌われたッ…?




「っ……!」





バッと後ろを振りかえる。







…本当は期待してた。



ポチ先輩が振り返ってくれてないかって。





けど、

私の目に写るものは遠くなっていくポチ先輩の背中だった。









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