ポチ先輩の裏の顔。





____


__


_








ピンポンパンポーン....





『お昼の放送を始めます。はじめまして。今日の担当は1年生、赤城沙帆がお送りいたします』









一年前。


初めてその声を聞いた。







透き通るような声。






その時俺の頭に<赤城沙帆>という名前がしみついた。











「一年の沙帆ちゃんって可愛いよな」






なんて二年の間でも少し噂になってた。









移動教室の時廊下でたまにすれ違う時もあった。




透き通るような白い肌。

きれいな瞳。

可愛い顔立ち。





噂になるのも分かるなって思った。







「はぁー....」





「なんだよ、太一。ため息なんかついてよー。
なになに?恋愛とか?」








今も変わらない竜也とは二年のころも同じクラスで仲が良かった。






「はぁ...?俺が恋愛とか。ねぇわ」





竜也の前ではいつも素でいれたから楽だった。







「あーあ。可愛いポチちゃんとは真逆ですね。太一くん」



「うっせ」





俺が赤城沙帆を気になる理由ーー...。




一目ぼれ?





まさかな。





< 95 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop