...Melting Love...―愛檻―
◇恋心の確信
「亜姫ちゃん、まだあの男とつるんでるのね」
深夜にインターホンを押すとか、本当にやめて欲しい。
常識がないにもほどがある。
……いや、ヴァンパイアに常識を求めるのも間違ってるのかもしれないけど。
「それより美音。
見れば分かると思うけど、私もう寝るところなんだけど」
スウェットの上下で、部屋には電気もついてない。
この状況を見れば、普通なら部屋には上がらないで、用件だけ言って帰っていくのに。
ズカズカと部屋に上がりこんだ美音に、電気をつけながら言う。
「普通なら20時とか21時を過ぎたらあまり人の家には上がり込んだりしないと思う」
今は23時。
美音は時計をチラって見てから「そう?」なんてとぼけた返事をする。
それから話を本題に戻した。