...Melting Love...―愛檻―
「もうあんな思いさせないでくれる?」
「……うん。ごめん」
「今度こそ約束だ」
頷いた瞬間、握られた腕を引かれる。
そしてそのまま倒れ込んだところで唇が重なった。
二楷堂の上にかぶさるように乗っちゃっているから体重がかかって重いんじゃないかと身体を起こそうとしたけれど……。
後頭部と背中に回った腕にしっかりと抱きすくめられて身動きがとれない。
入り込んできた舌に身体がすくむと、二楷堂は一度中断させて、精気を自分から欲しがって持って行くよう言う。
素直に欲しがる事には抵抗があって返事をためらっていると、まったく、といったように微笑んだ二楷堂に再度キスされた。
舌が重なって少しそうしているうちに恥ずかしさやためらいが消えていく。
私から積極的になったのが伝わったのか、二楷堂はふっと微笑んでキスを続けた。
二楷堂から流れ込んでくる冷たい精気が身体を満たしていく。
ゆっくりと、私の足りてない部分をひとつずつ丁寧に埋めていってくれる。