...Melting Love...―愛檻―
ダメだ。もう。
言葉でいくら嫌がったって意味がない。
だって私の中はこんなにも二楷堂を欲しているのだから。
触れ合っている今、口先だけで拒んだってそんなの何の意味もない。
きっと全部伝わってしまってる。
服の中に入り込んできた二楷堂の手が、指先が、直接肌に触れる。
前は冷たく感じた二楷堂の体温が、今は同じくらいでそれがなんだか嬉しかった。
今二楷堂も私に興奮してくれているのかと思うと余計に身体が熱を帯びてしまう。
頭の中がふわふわしているのに、恥ずかしいっていう気持ちは完全には消えずに残っているからやるせない気持ちになる。
きっと今している行為以上に恥ずかしい事なんてこの世には存在しない。
そう思えるほど私全部をさらけ出させる二楷堂を、涙のにじんだ目で睨んだ。
返ってくる余裕のある瞳がまた悔しい。