...Melting Love...―愛檻―
◇愛の檻
「俺とはもう、こういう事しないんじゃなかった?」
瞼を開けると、開ける前とほぼ変わらない暗闇の中で二楷堂が私を見下ろしていた。
少し乱れている呼吸をしながら、二楷堂が意地悪に微笑む。
色気たっぷりのオプションつきで。
「雰囲気を作って勝手に始めたのはそっちでしょ」
「だけど亜姫も大した抵抗しなかったみたいに感じたけど」
「今日は色々あって疲れたから抵抗する気力が残ってなかっただけ」
「じゃあ嫌だった?」
どう答えようか悩んだ後、気まずくなって目を逸らしながら「嫌じゃなかったけど」と答えると上でクスっと笑われた。
「足りないようならこのまま亜姫が満足するまで続ける事もできるし、手っ取り早く俺の首に牙を立ててもいい。
亜姫の望むようにするけどどうする?」
「両方いらない。私が満たされてるの分かってるでしょ」