...Melting Love...―愛檻―
あとがき
完読ありがとうございました!
若干病んだ話が書きたいなと思い、そう宣言までして書き始めたこの作品ですが……。
書き終えてみるとそうでもなかったですね。病んでる物語を期待された方、なんかすみません。
自分の殻に閉じこまざるをえない事情を抱えた病んだ主人公と、それを救うヒーローを、と思ったんですが。
どちらかと言えば二楷堂の方が病んでたというか変態だったというか黒かったかなと。
ヴァンパイアの愛情表現は人間よりも激しく濃密であって欲しい!という勝手な願望から、二楷堂は亜姫を想うあまり、ストーカー行為に不法侵入にと平気で犯罪を犯していますが、まぁ両思いだし顔も極上だしでいいですよね。きっと。
すべてが亜姫を想うあまりという事情なので仕方ないです。
一方の亜姫にはツラい過去を背負わせてしまったんですが、悲劇のヒロインみたいにはさせたくないなぁとずっと思いながら書いていました。
少し逃げていたのかもしれませんが、踏みつけられてもそれでもどこかで歯を食いしばって戦っているような感じに皆様の目に映っていたら幸いです。