アフター・スターマイン
ふと足元を見れば、ベッド下から何やら袋の角っこのようなものがツンと飛び出していて。
指で摘み、何気なく引っ張ってみると、……出てきたのは殺風景な部屋に不釣り合いなもの。
赤、緑、黄、青。
鮮やかで、眩しくて、そしていつもあっという間になくなってしまう、
懐かしい、魔法。
「花火セット……」
……どうしてこんなものが、吾妻くんの部屋に。
思わず顔を上げると、決まり悪そうに下を向く吾妻くんと目が合って。
ふい、と視線を逸らした彼の頬が、少しだけ赤くなりました。
ああ、そうだよね。
やっぱり君は、ちゃんとわかっていてくれた。
……吾妻くん、私ね。
君のそういうところ、大好きだよ。