After the rain

そんなマスターに夢中の友美子は、金曜日。


予告通りにカフェを訪れた。


「こんばんはー！」

最高の笑顔だった。

「ああ、友ちゃん。久しぶり。」

迷い無く、友美子はマスターの正面のカウンターに座った。

「今日は、野菜カレーのセットでお願いします！」
「やっぱりね。友ちゃんはコレ頼むと思ってたよ。」
「えー？何で分かったんですかー？」
「だって友ちゃん、もうここ半年くらい金曜日に来る時は絶対にコレ頼んでくれるでしょ？」
「だってマスターのオススメですよね？佐々木さんに、コレの時は仕込みからかなり時間掛けて作ってるって聞いたんで。」
「カレーにはかなり拘ってるからね。じゃ、ちょっと待っててね！」


もう、友美子の目はハートマークになっていた。