After the rain
深夜3時。


きっと陽輔はもう寝てるから返信は無いだろうと、携帯を放置してお風呂に向かった。



ゆっくりバスタブに浸かって、目を閉じて。


思い浮かぶのは、あの駅での出来事。




知らずに接触していた時、彼はいつもキャップにマスク姿で顔さえ分からなかったけど。


まぁ、いわゆるイケメンてやつだった。

気さくで話しやすくて。


彼女とあんな壮絶な喧嘩をするなんて、まるであれは別人だったかのようだった。


でも、あれからあの彼女とはどうなったんだろう。


あれだけ他人の前で罵られて、階段から落ちる程の喧嘩までして。


あのまま喧嘩別れをしたのかそれとも、普通に仲直りをしたのか。




気が付けば、お風呂でずーっと彼の事ばかり考えていた。
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