マーブル色の太陽


「失礼します……」


前の方の引き戸を開ける。

今は英語の授業のはずだ。

僕は初老の教師が立つ教壇へと進む。


「あの……」


初老の教師は僕の包帯をちらりと見ると、説明を聞くことなく、顎で席に着くように促した。

さっき、馬場先生と生徒指導室へ行くところを見ていたのだろう。
< 139 / 672 >

この作品をシェア

pagetop