マーブル色の太陽

これが、あの3連の金具や、ピンクのストラップに密着していたことはもちろん、みどりの肌に直接触れていたんだと思うと、急に僕は恥ずかしくなってきた。

汗が吹き出る。

そんな僕を、普段は目を合わせないどころか、僕の存在を黙殺しているクラスメイトが、外に出る際にチラチラと見ていく。


(に、匂いとかしてないよな!?)


焦った僕は自分の体操服の匂いを嗅ぎまわる。

だが、思いっきりみどりの匂いを吸い込んで、余計にくらくらとしてしまった。


『おい、名札見ろよ、名札』

(え!? な、名札?)


僕は名札を見る。

そこには、『森山』と書かれたテーピングテープがそのまま貼り付けてあった。
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