マーブル色の太陽

気づくと矢沢さんが心配そうに僕の顔を覗き込んでいた。

僕は矢沢さんの鼻の周辺に、かすかに残るそばかすの跡を見つける。

それほど接近されて、女性と話したことがあまりない僕は、すごく動揺してしまった。


『おい! 何でもいいから話せっつってんだろ! このボケがぁ!』


またあの声が邪魔する。

僕は慌てて言葉を継ぐ。

 
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