マーブル色の太陽


「ただいま……」


僕が玄関を開けると、そこには見慣れない靴が何足かあった。

父親と同じような革靴。

母親と同じような、かかとの低い落ち着いた色のヒール。

そして、普通のコンバースのローカット。

玄関からまっすぐに伸びる、リビングへと続く廊下には、数人の笑い声が洩れてきていた。
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