マーブル色の太陽

僕は玄関から上がって、直ぐ左にある自分の部屋へ行き、カバンをベッドの上に放り投げると、制服を着たままリビングへ挨拶に行った。

どんなことがあっても、客への挨拶、両親への挨拶、そんなことは欠かさない。

何も自分が礼儀正しいというわけではない。

いつもと変わらぬ顔で、いつもと変わらぬ声で、いつもと変わらぬ挨拶をしていれば、意外に周りは気づかないものだからだ。
< 194 / 672 >

この作品をシェア

pagetop