マーブル色の太陽


「ほら、ソーダ味」

「なんでソーダ味? そっちのメロン味ちょうだい」

「ああ、別にいいよ」


僕は、ひょっとしたらみどりが思い出すかもしれないと思い、ソーダ味を差し出してみた。

だけど、みどりは思い出した素振りは見せなかった。



みどりはアイスを齧りながら、枕の辺りに置きっ放しにしていたフリーペーパーを、左ひざを曲げ、そこを机代わりに乗せて読んでいる。

僕はみどりの太ももが偶然見えてしまい、慌てて横を向いた。

みどりは細かくプリーツの入ったミニスカートを履いている。
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